2007年05月26日

西大寺の変06。(奈良市)

 前回で「西大寺の変」、連載終了しましたが、今回はおまけです。

 西大寺は、創建時において、東塔、西塔を対にした対称空間で、その後、いくつかの対称空間がそこを起点に東へずれながら重なっていって、最終的には創建時とは全く違う空間へ変換されたことをお話しました。さて、その創建時なのですが、、、。

saidaiji-sokengaran.jpg

 こんな伽藍だったようです。南北方向に並ぶ回廊に囲まれた金堂がふたつ。ここが伽藍の中心です。その南にこの伽藍を荘厳するために付加された、ふたつの塔(東塔と西塔)。

 おい、ちょっとまてよ。いまある西大寺、創建時の中心伽藍があったところとまるで関係ない場所じゃないですか(ちなみに現在そこは住宅地です)。

 古代の伽藍のうち、残された東塔跡を起点に全く別な空間へと変換し、しかも東塔をロータリーのごとくにしてしまったのは、古代の栄光を喪失した深い悲しみを忘却したかったからなのかもしれません。

 いまはもう、かき消されて久しい古代の対称軸が、なんとなく、そんなことを思わせます。

 変だけど、せつないなぁ。西大寺。みなさんこの寺探訪の際は、やさしくしてあげてくださいね(なんのこっちゃ)。ではまた。
posted by 遷都1297年記念事業協会 at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 平城京の風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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