2007年05月26日

西大寺の変07。(奈良市)

 「西大寺の変」、連載中にお見せしてなかったことがあったので、遅ればせながら御紹介します。本日で、そんなやりのこしたことなどはみんな終えて、この長く続いた連載をしめくくりたいと思います。

07-32void+.jpg

 これは前回示した、現在の西大寺空間の特質を図解したものです。要は建物が後退して、ひとびとが行動する空間のみがヴォイドとして浮上するといったことでした。

 しかしながら、この空間経験を実感できるような写真を御紹介してませんでした(というより、用意がなかったのです)。そこで今回は、この赤く塗ったヴォイドの空間経験を写真を主にして疑似体験してもらいたいと思います。

01tomon.jpg

 これが東門です。現在では東西軸が強くなり、この門が寺院へのメインアプローチとなっています。

02tozai-sando00.jpg

 東門をくぐって参道へ出ます。

03tozai-sando01.jpg

 ほどなく、右手に四王堂が見えて来ます。

04yonnodo-omake.jpg

 これが四王堂です。

05tozai-sando02.jpg

 ここを過ぎて、すこし彎曲した参道を進むと、、

06tozai-sando03.jpg

 東西方向にまっすぐ伸びる参道へと出ます。

07tozai-sando04.jpg

 この再奥に東を向いて建っているのが愛染堂です。視線はこの建物で受け止められます。

08sando+hondo.jpg

 このまっすぐの参道を進むと右手に、今度は本堂が見えてきます。

09hon+aizen.jpg

 右手が本堂、奥が愛染堂です。

10toto-lotary.jpg

 そして本堂の前方には、東塔跡があります。

11toto-lotary02.jpg

 基壇まわりが八角形で囲いこまれていることによって、ロータリー的空間が、より強調されます。

12lotary-mawaru.jpg

 このように実際にこの回りをひとは廻転します。

13sando+nanmon.jpg

 さて、東塔跡をぐるっと回って、僕は南門へ至る参道へと歩をすすめます(一周回るともと来た道を逆流することになります)。

14nanmon-kuguri+.jpg

 南門まで来ました。ここをくぐると西大寺から去ることになります。

 現在の西大寺空間を疑似体験してもらいました。いかがでしょう?先にお話したように、やはり建築の主張は極めて弱く、逆に参道というヴォイド空間のみが際立つように感じます。

 古代の建築は彫刻的であったといわれます。塔自体はもう存在しませんが、その基壇が、彫刻的在り方から最も隔たったヴォイド空間を形成するのに大きな役割を果たしていることに、とても不思議かつ面白く感じています。

 今回は西大寺でしたが、またこのような古代空間の変容が体感できる場所を紹介できたらと願っています。

 これにて本当に「西大寺の変」は終了です。長いあいだ、本当にありがとうございました。

 Dの赤い所長 渡辺菊眞
posted by 遷都1297年記念事業協会 at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 平城京の風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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